「冒涜」
岡本太郎氏が日本万国博覧会(1970年大阪府吹田市)で発表した「太陽の塔」
その「太陽の塔」に落書きされてしまった
正確には、太陽の塔のあの「顔」の部分の上から
イタズラ描きのような醜悪でセンスのない、ゴミのようなイラストを
新しい顔として置いたのだ
二十世紀少年という映画が「太陽の塔」に落書きした
映画の中では「太陽の塔」ではなく「友達の塔」と呼ばれるそうだが
そんなことはどうでもイイ
なんという程度の低さなのだろう
ミケランジェロの絵画に、イラストレーターが自分で作ったキャラクターを貼り付けたようなものだ
岡本財団の許可を取ったとは言うものの、二十世紀少年制作スタッフがやったことは、現代芸術への冒涜以外の何ものでもないと私は思う
この映画の製作に関わったスタッフに、まともな神経を持ったクリエイターがいるのかどうが疑わしい
アンディ・ウォーホル(Andy Warhol 1928~1987)がキャンベルスープ缶やマリリンモンローのイラストを
シルクスクリーンプリントなどを使って大量生産したのは、唯一無二の芸術作品に対するアンチテーゼだった
つまり‘反逆’だ
そして芸術家とは常識に対して常に反逆していくものだとも思う
「太陽の塔」に落書きし、「友達の塔」に変更すること
その事に加担したクリエイターは、何かの反逆的な意味合いを持って
事に望んだのだろうか?
いやいや、おそらく「芸術」そのものをわかっていないのかもしれない
芸術がわからないという事は文化がわからないという事で
文化がわからないという事は教養がないという事だ
ちなみに、学歴と教養は必ずしも比例しているとは限らない
ヨーロッパの国々はごく常識的に、あのUSAですら自国の芸術作品を財産として捉え、大切に保存・維持している
「芸術作品」の取扱い方をみると、その国の文化レベルがハッキリすると私は思っている
さて、日本はどうだろう
岡本太郎氏は日本を代表する芸術家だ
芸術作品に対して幼稚な考えしか持たない国の幼稚な映画が
ただ単に金のタメだけに現代芸術を傷つけてしまっている
私にとっては情けないと思う感情より、悲しみの方が強い
文化遺産に落書きをした修学旅行生は叱られるのに
「太陽の塔」への落書きは許されるのか?
まさか、この程度の落書きを‘作品’と思っているのだとしたら
始末におえないではないか
海外に住む芸術を生業にしている方や岡本太郎氏をよく知る方
また海外メディアは、このことをどう考えるのか
私は興味を持って見守りたいと思う
そしてこんな程度の低い映画を‘面白い’と感じる世代に
私は嘲笑を送る







最近のコメント